力学系における収束の主張に使う(?)諸定理(メモ)


リャプノフの漸近安定定理

自励系 dxdt=f(x)\frac{d\bm{x}}{dt} = f\left(\bm{x}\right) において x\bm{x}^* が平衡点 であるとする。 すなわち( f(x)=0f\left(\bm{x}^*\right)=0 。)この時、

(1)V(x)=0  かつ  xx  の時  V(x)>0(2)ddtV(x)=dVdxf(x)0\begin{aligned} &(1) &&V\left(\bm{x}^*\right) = 0\; \text{かつ} \; \bm{x}\neq\bm{x}^*\;\text{の時}\;V\left(\bm{x}\right)>0\\ &(2) && \dfrac{d}{dt} V\left(\bm{x}\right) = \dfrac{d V}{d\bm{x}}\cdot f\left(\bm{x}\right) \leq 0 \end{aligned}

を満たすようなリャプノフ関数が存在し、さらに

ddtV(x)<0(xx)\dfrac{d}{dt} V\left(\bm{x}\right) < 0 \qquad \left(\bm{x}\neq\bm{x}^*\right)

となっている時、 limtx=x\lim _{t\to\infty} \bm{x} = \bm{x}^* となる。

(※厳密には x\bm{x}^* に十分近い x\bm{x} から出発する必要がある。任意の初期値で収束が保証されるのは、例えば上の条件が全空間で成立し、かつ解が t>0t>0 で存在し続け、 V(x)  (x)V\left(\bm{x}\right)\to\infty\;\left(||\bm{x}||\to\infty\right) が満たされるような場合。)

ラサールの不変原理

自励系 dxdt=f(x)\frac{d\bm{x}}{dt} = f\left(\bm{x}\right) において

ddtV(x)=dVdxf(x)0\dfrac{d}{dt} V\left(\bm{x}\right) = \dfrac{d V}{d\bm{x}}\cdot f\left(\bm{x}\right) \leq 0

を満たすような関数が存在するとする。この時、 tt\to \inftyx\bm{x}E={xdV(x)dt=0}E=\left\{\bm{x}\left|\frac{dV(\bm{x})}{dt}=0\right.\right\} の中で

x(0)Mx(t0)M\bm{x}\left(0\right)\in M \Rightarrow \bm{x}\left(t\geq 0\right)\in M

を満たすような最大の集合(最大の不変集合)に近づく。

(※ 従って、 EE に含まれる不変集合が一点集合 {x}\left\{\bm{x}^*\right\} のみであることを示せれば limtx=x\lim _{t\to\infty} \bm{x} = \bm{x}^* となる。)